にんにくの致死量ってどれくらい?
にんにくを食べ過ぎると死ぬと言われる原因は、にんにくの強い抗菌作用、抗酸化作用にあります。
にんにくには「アリシン」と呼ばれる成分があり、これは殺菌効果のある成分です。悪い雑菌を死滅させるにはちょうどいいのですが、大量に摂取することで体内にいる善玉菌をも死滅させてしまうほどの力があります。
健康に良いとされるにんにくは、消化器官へのダメージも大きいです。通常であれば、にんにくの成分が胃を刺激し、食欲増進になり、体にも良いとされています。しかし、大量に摂取した場合、胃を強く刺激しすぎることで、消化液を大量に出させてしまいます。
それが原因で胃壁に穴が空いてしまうことにもなりかねません。さすがに胃に穴が空けば、死ぬ可能性も出てきます。
また、アリシンの刺激はとても強く、胃だけではなく喉や食道や腸にまでその影響力が届きます。大量摂取は下痢などの症状も引き起こすので、大変危険です。
ニュースでも「にんにく食べ過ぎで病院に運ばれる」などが放送されています。
だいたい夜に摂取して翌朝までにひどい腹痛やめまいを引き起こしているようです。
そして食べ過ぎると貧血の恐れも出てきます。
にんにくに含まれる「アホエン」という成分には血液を凝固抑制作用があります。
ほどほどに摂取することで血液がさらさらになりますが、大量に摂取することで貧血を引き起こし、血が止まりにくくなるなどの症状にも見舞われます。
にんにくの調理法によっても摂取量は変わってきます。加熱してある方はまだマシですが、生にんにくの大量摂取は大変危険です。
にんにくの致死量はどれくらいなのか
通常の摂取量の目安として、生ニンニクの場合は一日に2~3片(1/4個)程度とされています。
加熱した場合はこの倍の量である4~6片(1/2個)程度までは適度な量と言えます。過剰摂取の範囲は一日に10片以上とされています。
では、致死量のにんにくとはどの程度のものでしょうか。
ニュースに出ていた「閉店間際のラーメン店で残りのにんにくを一瓶入れた」というものを例にしてみます。
すりおろしにんにくを一瓶丸ごと入れたこの方は、生のにんにくで換算して約40個分もの生にんにくを一度に摂取したと書いています。
瓶の大きさなどが不明ですが、通常の一日の摂取量目安が2~3片(1/4個)だとすると、通常よりも約160倍も摂取したことになります。
この摂取量で死ななかったことは幸いですが、一歩間違えば死んでもおかしくない状況だったのではないでしょうか。
速やかに病院に行ったこと、現代医療の技術向上のお陰か、この方は無事に帰宅されました。
ゴールデンボンバーの鬼龍院翔も同じようににんにく大量摂取で体調不良を訴えていました。
番組で黒にんにくを食べる際、たくさん食べてみたところ翌朝にひどい腹痛とめまいに襲われたようです。
ラーメンの方は完全な生にんにくでしたが、黒にんにくは多少の加熱処理が施されています。
その分熟成により成分は凝縮されたものになっています。
どれほどの量の黒にんにくを食べたか、はっきりとわかりませんでしたが、確実に2~3個以上は口にしていたと思われます。
これらから、個体差はかなりあるように思われます。それでも一度に生のにんにくを3個以上摂取することは命の危険があるかもしれません。